海外で、現地採用に携わった歴10年以上の103が、その採用プロセスなどをお伝えします。これから、海外で働きたいと思っている社会人、ワーキングホリデーメーカーや学生さんの役に立てば何よりです。
今回は、私の実体験を交えることで話の信憑性を高めたいので、英語圏ワーキングホリデー制度が盛んなオーストラリアを念頭にお伝えしていきます。
私がオーストラリアで仕事を得たときの体験談はこちらをどうぞ!【海外就職 オーストラリア ワーキングホリデー実践編】
海外就職 簡単なステップを大公開
(1)海外で就職する事と日本で就職する事の違い、 就労許可
日本で普通に就職する時と、海外で就職する時の違いは只一つだと言っても過言ではありません。
日本で当たり前のようにアルバイトでも正社員でも働いている日本人の私たちは、日本人だからそれが可能。もちろん、日本を一歩でると、誰でも彼でもお金を得る就業ができる国なんてたぶんないでしょう。働くためには許可が必要です。
就労可能で取得するハードルが低いのが
- ワーキングホリデービザ
- 学生ビザ
の2つのビザです。
特に、ワーキングホリデーは、国によってルールは多少の違いはあれども、基本的に期間限定で「就業」を許されるビザなんて本当に貴重なんです!
学生ビザは、国によって、働くことができる時間数などの制限が設けられていますが、ルールのうちである程度、働くことが可能な国が多いはず。よって、学業と両立させながら、働く機会を得ることができます。
その様に許可が無いとその国で就労する事ができないのですが、反対に言うと、就労許可さえあれば、就職することに違いなんて無いはずです。仕事に求められる能力や条件は同じ日本国内でも就職する先の環境によって違ってきます。その国の言語力、例えばオーストラリアなら英語力、すら必要がない仕事さえありますし。
(2)英文履歴書とは 面接したくなる履歴書の書き方
履歴書は確実に必要になるはずです。
通常オーストラリアでの採用の場合は、人事部で履歴書の保管がルール上発生してくるので、履歴書なしでは本採用にならないはずです(なった場合は、ルールにのっとってない可能性がありますね)
ビザの詳細記載
意外に、この項目が抜けている人が多い!自分が法的に就労可能であるという事をアピールしないと駄目です。そして、それがいつまで働くことができるかビザの期限なども明確に書きましょう。
もちろん、はじめから、ビザがあと3ヶ月しか残ってないので、記載することで不利になる人もいるはず。それでも、正直にかいたほうがベターだと思います。そのマイナス要素は、応募の際のEメールの本文や自己PRなどで補うのがベスト。
なぜなら、平気で就労ビザがないのに応募してくる人が結構いるのです。なので、「合法的に働ける」という当たり前の点がアピールになります。
職歴重視
一番最初に見る項目のひとつです。求める人材なのかを一目瞭然にできるのは職歴や過去の経歴です。
いくら海洋学の修士号をもっていようと、接客のお仕事に必要ありません。接客能力が求められる場合は、例えば、高学歴で経験ない履歴書より、5年コンビニでレジ接客をしていました、という履歴書の方が採用につながります。基本的に、学歴は関係してきません。
ただ、長い目線でみたとき、就労ビザや永住権などビザの更新をする際に、学歴が関わってくることがあるので、そのときにはプラスに働くこともありますが、基本的に学歴や大学名は海外就職の際にあまり効果がありません。
能力のアピール
アピールすべきポイントはその仕事に直結した自分の能力です。
言語力が問われる場合は、TOEICやIELTSの点数を載せるべきでしょう。ただ、面接する相手が私のように日本人なら、その点数でだいたいピンとくるものですが、オーストラリア人など現地の人間はその点数に何の意味もないことが殆どです。
私の場合は、日本語能力を求めた採用もしていたため、日本人以外の人たち(例えば、オーストラリア人や台湾人、韓国人など)の履歴書に「日本語検定1級」と記載があっても、実際のところピンときません。
よって、点数だけ載せても、相手に自分の本当の能力が伝わっているのかは不確かです。
何が必要かといえば、どんな相手がみてもその人が想像つくようなエピソードを載せてみてはいかがでしょうか。例えば、
- 日本でバックパッカーのフロント業務を3年アルバイトでやっていました
- 交換留学生のお世話をする役割を大学在学中に担っていました
- ショップで働いていた際、外国人のお客様が来られると、英語が得意な私がいつも対応をしていました
などなど、具体的な、想像がつく裏付けの話があればあっただけ良いです。大した話ではないかなっと思われるぐらいでも、記載があった方がプラスです。
シンプルが一番
履歴書のフォーマットや、職務経歴書をつけるか、写真を載せるかなど、日本のルールに囚われる必要はありません。ご存知の通り、英文履歴書は、日本の和文履歴書の様に本屋さんなどで決まった物を買ってきてそれに手書きで書く様なシステムはありません。
また、性別、年齢など記載する必要もありません。もちろん、あっても問題ないです。どちらにしても、採用側は性別や年齢を尋ねる事ができないルールなので、聞かれる事が通常ないはずですが、実際問題、採用する側も知りたいという思いはあ理ます。応募者の方から、問題ない限り公表する事は採用する側は目安となります。アジア系でもヨーロッパ系にもよく見かけますが、写真をつける傾向もしくは文化もありますが、結局のところ写真のあるなしが採用に関わらないでしょう。
また、不要な学歴と職歴も省きましょう。
最終学歴が大学なら、高校が専門的で、相手にそれを知ってもらう必要がない限り記載は不要です。また、応募している職種に関連しないアルバイトなども書かなくてOK。
内容が多い方がより高度な人間だと思われる事は全くないです。量が多すぎると、相手に伝えるべき内容まで伝わらない結果を生み出しかねません。英文履歴書は、前述の通り、フォーマットも一枚一枚違います。なので、読んでいる方も、目の動きもあっち行ったりこっち行ったり。不要なところは飛ばします読みをします。なので、不要なところ自体を作らず、シンプルにまとめることに専念を。
3 面接
自分がそこで働いている姿を想像して、具体的にシュミレーションをしておくことをお勧めします。採用する側は、即戦力を求めている事がほとんどです。日本の様に
『先輩が優しく教えるので大丈夫』
『マニュアルがあり、トレーニングがしっかりしています』
などの採用側の売りの言葉はほとんどありません。
何が必要って、即戦力、に限ります。日本の様に、大学を卒業したら新卒で入社というアイデアはほぼゼロです。新卒の方が敬遠される事が多いですし、経験と専門性が重要です。
なので、即戦力である人間であろうと言う希望のもと面接をしますので、色々と中身が伴わない言葉だけ並べてもピントが外れてしまいます。
実際、自分がそこでその仕事を具体的にどの様にやっていけるのかを描けていれば、面接官の質問に答えれるはず。そのシュミレーションができていなくて、いくら自分のことをいろいろ語ろうと思っても、うまくいかない場合が多い様です。
私も海外現地で100人は簡単に越える人数の日本人や外国人の面接をやってきましたが、テキスト通りに答える人が日本人には多いです。あまりに、HowTo通りにやろうと言う想いが強いので、返答に突っ込んだ質問をすると答える事ができない場合が多いのです。
だから、自分の言葉で、自分の思いを伝える努力が大切です。
面接については、まだまだ奥が深いので、もう少し具体的に今後お話ししていきます。
4 まとめ
海外で就職したい人は、結局、まずは働けるビザを自力で取得する事。イコール、ワーキングホリデービザが一番のそれの近道だと捉えて、戦略的に動いてください。
そして、学歴社会ではなく経験優先の世界なので、自分の経験に自信さえあれば世界は広がるはずです!