【オーストラリア 移住】外資系で働くとは 仕事をするために必要なスキル

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オーストラリアで永住権を取得し、現地企業でマネジャーという立場で10年ほど働いた経験より「海外で働く」って、実際どうなの?という疑問にお答えします。日本で外資系で働きたい方へも共通する法則だと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

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外資系で働く 異文化を理解する

(1)根回しなし マニュアルなし 方法は問わない結果主義 

やはり一番の違いとして大きいのは、物事を直球でぶつけてくるということ。

どちらが良い悪いではないのですが、「根回し」ということはあまりしません。相手の気を悪くしないように、全体の輪を乱さないように、根回しをして結果に繋げる方法がうまくいくのが日本の働き方ではないでしょうか。

オーストラリアでは、その何ステップかの作業を思いつきもしないので、突然ボールを投げてくるのです。「○○の方法は変更になりました」「△△は廃止です」そんなことが、何の前触れもなく通達がきます。

例えば、ある日突然、

「今後は再生不可の使い捨ての物は廃止」

なんてことがトップより言い渡されるのです。

ゴミ箱にセットしているゴミ袋も、プラスチックのスプーンも、ペットボトルですらNGとなるのです。それが、「明日から」、なんてこともありました。

この難題を、どのように実行するかは責任者や個々の問題なのです。

とにかく、マニュアルというものがあまり存在しません。私もオーストラリア企業で働く中で、多々あるごとにマニュアルの重要性を説いて、作っては見るのですが、それを運用してもらえませんでした。

何故なら、マニュアルに沿った働き方が外国人はとても苦手のようでした。私の場合は、日本人も雇っていたので、多くのワーホリさんたちと働きましたが、反対にマニュアルが無い方が混乱します。指示が必要なのです。一方、オーストラリア人や日本人以外の人たちはとことん自分の頭で物事を(勝手に)考え、自分の指針で動き出すのです。

この二つの全く違う文化で折り合いをつけるのは、外資系で働いたことがある人なら理解していただけるのでは無いでしょうか。

作業効率やサービスの質の一定化のために、マニュアルはとても重要であると信じていますが、そこに「それだけに頼る人間」と「それを遂行しようとしない人間」の着地点を見つけるのが、外資系で働く場合のファシリテーターとしての大きな役割であります。

(2)遠回しの言い回しは日本特有 上下関係はフラットな関係へ

そして、そういったコミュニケーションは至ってシンプルなことが多い。お日柄や季節の挨拶なんてありません。また、遠回しの質問もありません。

日本に戻って、日本の一般企業で働いてみて知りましたが、オーストラリア企業で働いたおかげ(せい?)でそのコミュニケーション方法が知らずに身についていた私103は、日本の上司より

「○○してもいいいですか?」

という許可とりの話し方に正されました。

「○○します」

と、宣言してしまう癖がついていました。オーストラリアでは自分の行動に関しては、許可を求めるというより、自分の意思を伝えるという方法が一般的です。

とは言いつつ、相手に何か行動をお願いする時は決して命令形では話しません。むしろ、丁寧で下手にでる言い回しが必要です。

オーストラリアでは、ボスでいることの方が本当に大変なのです。今まで何人かのオーストラリア人のボスの元で働きましたが、とにかくみんな感じが良い人たちばかりです。従業員に気を使わないといけないのがオーストラリア人のボスなのです。

上司と部下、お客と店員など、日本の上下の立場は、オーストラリアでは通用しません。人として同等に立つという意識のため、日本では強く出ても良い立場だと思われる側だったとしても、その態度で決して他者と絡むことは歓迎されないのです。

(3)On Offつける 効率とワークライフバランス

効率が自然と身につくのが外資系での働き方。

いつまでも残って仕事なんてさせてもらえませんので、決められた中で働こうと思うと効率を上げるしかありません。

日本で驚いたのは、始業前に出勤することを求める企業が存在し、それが一般的であるということです。少なくとも、1年間でそのような体験プラス友人からの話で数社存在していました。と、言いますか、そうでなかったのは103が最初に働いた外国人社長の会社のみ。

オーストラリアでは、9時始業なのに20分前に出勤させてフォローアップさせたりは絶対しません。自主的に必要性があれば、自分の能力と向き合いながら早めに出勤するということはありますが、会社から強制的にその働き方にさせることはありません。日本の場合は、空気というものを上手に使いながら会社が拘束するのです。

また、日本で驚いたのは会社がLineを多用していること。

Lineはオーストラリアではほぼ利用されておらず、どちらかと言うとMessangerやWhat’s Upがコミュニケーションツールとして利用されています。ただ、仕事上の関係の人とそのIDを交換することはまずありません。友達になった場合は、もちろん、そういったことはありますが、そこでビジネスの話をするためのコミュニティーなどを作るのは非常にプロ的でないのです。日本では、Lineでシフトを送って来たり、業務について一斉送信したり、とこの様な感覚は外資系では滑稽なのではないでしょうか。

仕事上での関係とプライベートの関係をしっかり線引きするのが、仕事の効率を上げ、さらにストレスを抱えない働き方、というのが非日本の働き方であります。

日本人以外の文化を持つ人たちと働いてみると、日本で通用してきた方法や考え方が相手にはわかってもらえないということがたくさんあるのですが、相手の文化を知ることで、それに自分が上手く合わせていくのが重要です。

日本の働き方が悪いと言うわけではありません。ある程度の根回しや、相手のことを労わるコミュニケーション力や、バランスの取れた仕事への責任感などを発揮する場は多々あるはずです。

今後、世界のボーダーはどんどん取り除かれていくでしょう。日本にいながらサンフランシスコの企業にコンサルタントの仕事をするかもしれませんし、エストニアに留学しながらバイトはシンガポール企業の日本語和訳なんて状況もとてもリアルですよね。日本で働くと言うことが、特に異質だと考えています。オーストラリアでは、アジア人や中南米、ヨーロッパ出身の人たちと働いてきましたが、オーストラリアの働き方と自国の働き方が日本とのそれ程、大きなものではない様でした。とにかく、日本はとてもユニークなのです。だからこそ、ボーダーレスな社会になっていく中で、生き残っていくためには海外や外資系で働くことの意義があります。

皆さんが日本と言う枠組みの中だけでなく、世界を股にかけて活躍できるスキルを獲得できますうように願っています。

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