【オーストラリア首相 来日2020】スコットモリソン首相 コロナ禍初 来日 オーストラリアメディアの伝え方

日本の生活
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2020年11月、コロナ禍で国をまたぐ往来が厳しく規制されている中、来日を果たしたスコットモリソン首相。菅首相就任後初めての日本国内での首脳会談が行われました。日本でもニュースで報道されている通り、両国は中国の動きを懸念する中、日本とオーストラリアの関係を密にする目的に行われた初の顔合わせでした。

オーストラリアのメディアでの今回のニュースの伝えられ方を豪主要メディア2社の報道をまとめてみました。

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オーストラリア 中国との関係悪化 日本友好関係構築

オーストラリアABC

モリソン首相の来日は、中国との関係悪化アメリカの今後の動きの不透明さの中、日本との信頼関係を築く事を目的としていると報道しています。

The visit comes at a time when Australia-China relations are at a low point and there is uncertainty in the United States over its transition of political leadership.

Australia abc news https://www.abc.net.au/news/2020-11-17/scott-morrison-in-japan-for-first-trip-since-pandemic-began/12877938

日本との軍事的な関係を深める一方で、コロナ第3波を懸念する中での観光業の停滞も大きな議題であった様だ。

菅首相は、アメリカの新しい大統領との会談より先に、オーストラリア首相を選んだ。日本は、中国の尖閣諸島問題など昨今の緊張が続き、オーストラリアも同時に中国との経済問題が発展した。その背景で、両国が近づく大きな理由があった。

オーストラリアでの自衛隊の活動、またオーストラリア軍の日本での活動を円滑にさせるルールを結ぶことが目的である。その行動には、例えば、津波などの自然災害時の活動を行える様にするためである。

もう一つ重要なトピックとして、新エネルギーへの取り組みである。

2050年までに、カーボンニュートラルを目標とする事に力を入れている菅首相は、オーストラリアの協力を得て、日本のエネルギー政策を成功させることを重要視している。同時に、日本の電力や鉄鋼関連にオーストラリア石炭が多く輸出されているので、その産業への影響については懸念の声も出ている。

アメリカの新しいリーダー、ジョーバイデンも2050年までのカーボンニュートラルについては明言しているという背景もある。

環境問題は世界が取り組む問題であり、出遅れる事はできない。だからこそ、世界的な協力が必要な分野である。

“I expect that there will be a confirmation of the defence direction of the relationship, but would also be particularly [hopeful] as we approach a post-COVID world, that we look to other ways to expand and broaden the relationship, be it in expanded trade, expanded agricultural reform or tourism.”

Australia abc News https://www.abc.net.au/news/2020-11-17/scott-morrison-in-japan-for-first-trip-since-pandemic-began/12877938

中国へ牽制という前提があり、オーストラリアと日本の軍事的な協力を強めることが目的であった会談。しかしながら、コロナ後の世界を見据えて、国を超えた関係を深め、産業発展、また農業や観光業でしっかり手を組んでいくことを再確認した訪問であった。

The New Daily オンラインニュースサイト 

もともと、オーストラリアヘラルド社から独立して運営されたオンラインニュースの大手がTheNew Dailyですす。時系列に沿って、随時モリソン首相の来日ニュースがアップデートされています。タイトルは、

モリソン首相軍事協力のため日本訪日PM Scott Morrison in Japan to discuss defence deal

豪日原則としての軍事協定合意Australia and Japan agree ‘in principle’ to historic defence pact

2週間隔離の結果も、軍事協定前進の成果を見せたモリソン首相の訪日成功Scott Morrison’s Japan trip worth a fortnight in quarantine, as PM advances defence pact

日本との協定は中国対策Australia warned of China ‘countermeasures’ over Japan pact

訪日がナンセンスだとの中国からの批判をモリソン首相一喝Defiant Morrison lashes China ‘nonsense’ over Japan visit

と、日本との協力の目先に中国との関係悪化が確実に表面化してきている結果であることが表れています。それぞれの記事でのトピックをまとめました。

1960年代以降、アメリカ以外の国として初めてオーストラリアが日本と軍事協力を結ぶ2番目の国となる。互いの国での、軍(自衛隊)の活動を許可する協定であり、過去6年間の間、両国で協議されてきた議題である。今後オーストラリア日本両国の国会で審議されて行くことでサインに至っていくことは必至である。日本は、アメリカ以外の国との軍事的な協力を構築していく事に目を向けている様だ。ただ、この協定を難しくしてきていた、オーストラリア軍人が仮に日本で法を犯した時に極刑が科されないかどうかについては日本は首を縦に振ることはなかった。だが、今回、「ケースバイケース」という事で一歩前進しているが、その詳細は明確にはされていない。

また、このタイミングでの日本訪問は今後アメリカでの新しい大統領との関係性を踏まえて、他国との協力を深めるためでもある。菅首相は前首相安倍の官房長官として8年の経歴があるため、日本との関係の継続をはかる目的もあった。同時に、モリソン首相は(エネルギー協定のための)水素輸出に関する取り決めや、産業界のキーパーソンとも会合を重ねた。さらに、オリンピック協会のバッハ会長とも日本で面会を果たし、2021年の東京オリンピックへの協力およびオーストラリアでの今後オリンピック開催の意欲を伝えた。

オーストラリアでは外国から帰国後、2週間のホテルでの待機が必要となる。モリソン首相はそのルールに半分沿う形でキャンベラの首相官邸からオンラインで今後議会などに参加する予定だ。

オーストラリア主要メディアでのスコットモリソン首相の訪日ニュースをまとめてみました。各産業でもオーストラリアとの関わり合いは今後も重要となるので、友好関係を築いていく事を両国首相には期待していきたい。

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