【Uber Eats配達パートナー 届け先の住所不明の謎】カスタマーサービス慣れした日本人の特性か

Life in Japan
スポンサーリンク
スポンサーリンク

Uber Eatsドライバー 届け先がわからない

フードデリバリーの競争は日々激化している中、日本で良くあるパイの取り合いで利益分散による負のスパイラルに陥りかねないのではと危惧する毎日です。そんな中でも、相変わらずUber配達員の仕事を続けています。

他の業者の仕事と比較していないのでこれがUberだけの現象なのかわかりませんが、フードデリバリーを始めて恒常的に起こる不思議な事があります。

それが、届け先の住所詳細が不明な事が多々あるのです。

Uberアプリやシステムの問題

言ってしまえば、Uberアプリが正しい住所位置を地図上で示さないのが根本の原因であります。

さて、商品を受け取り、そして届け先を地図で表示してみるとありえないような場所、それが川の中であったり、野っ原であったり、マクドナルドであったりするのです。マクドナルドでピックアップしたのに、他店舗のマクドナルドに届けるなんてあるのでしょうか?

Uberの地図アプリは正確でないことが多々あります。

届け先のアパート名不明

という様な、テクニカルな問題があったとしても、不思議なのが届け先のアパート名の記載がない事も本当に多いのです。

Uber配達員を始める前に自分がUberをお客として使ったこともありますが、その場合は自分のアパートの詳細を事細かにメモしました。

○○アパート △△号室(白色の建物で入口向かって一番右の1階の部屋)

と、言うように、相手がわかりやすいように自然とメモを残しました。

なので、自分としては、配達員をやっていて不思議だったのが、そのような指示を書いてくれない方が本当に多いのです。部屋まで持ってきてもらいたい場合はせめてアパート名と部屋番号は書いて当たり前だと思うのですが、それでもその情報を書かない人が非常に多い。

海外のカスタマーサービス

私たちはオーストラリアで長年暮らしてきたので、海外のカスタマーサービスの質を知っています。日本に比べるとかなり劣ります。海外の場合、そのサービスをきちんと受け取るまで気が抜けません。

オーストラリア、NZ、カナダと長期生活をした事がありますが、日本の様な信頼できる郵便制度があった国はありませんでした。

NZでは、再配達を頼んだら「今日は雨なので再配達はまた次回に」と言われた事があります。雨と言っても、警報が出ている雨でもなく、よくある雨の日でした。他にも、再配達を頼むのに、電話をしたのですが、1時間以上またされた挙句、「本日の営業は終わりました」と無惨に電話が切れたこともあります。

その様なレベルのサービスで生活してみると、Uberを頼んで、ドライバーに詳細を伝えることは当たり前のことに思えていました。相手のためというより、自分のためです。

日本式住所の難しさと良いカスタマーサービスに慣れすぎな日本人

問題は2点あると思います。

まず、日本の住所は非常に難しい。アジア圏や途上国は日本式な住所なところも多いかもしれませんが、先進国とされる国ではストリート名と番地が不確かな国は少ないのではないでしょうか。

私たちも世界35カ国以上旅をしてきましたが、ほとんどの国でGoogleマップで住所がわかりました。住所が特定しにくかった場所は

モロッコの迷宮都市フェズ |キューバの旧市街|ブラジルアマゾンの森の中

などぐらいでしょうか、番地などが特定しずらかったのは。。。強いて言えば、チェコのプラハも日本的な番地と通り名がはっきりしない場所でした。それくらいで、他の都市はストリート名と番地がしっかりしています。

世界旅行について

何が言いたいかと言えば、日本の都市は通り名という概念が非常に薄いです。また、番地も論理性がありません。西欧の国だと、こちら側が奇数で、通りの向こうが偶数といった風にルールが存在しています。

よって、日本はその土地を知らない人間が住所だけをみて、場所を特定しにくい街づくりなのです。

その様な特性がある中で、サービスを受けることへの当たり前さが日本人には染み付いているのではと考えました。郵便を始め、デリバリーを受け取る事がとても簡単でスムーズな国が日本です。お客様第一で、配達員の方々は最高のサービスを提供してくれます。

Uber Eatsの配達員しかやったことがないので一概に他のデリバリーサービスの仕事ぶりややり方を知りはしないのですが、日本人として当たり前に持っている責任感に頼るところが大きいのではないかと予測しています。もし配達先が不明瞭な場合、多くの日本人は責任を持って自分で届け先を割り当てるという作業をするのではないでしょうか。お客様に迷惑がかからないように。また、一定ルートを周る様なデリバリーだった場合はきちっとしたトレーニングを施し、それが不十分であったとしても担当員が責任を持って自身でルートを学んだりするのが当たり前だと思っているのではないでしょうか。

オーストラリアで10年近く借りていた会社の私書箱には、日本人(っぽい名前)だからと言って他企業宛の郵便が入っている事がよくありました。郵便局のおじさんに返しに行くのも営業時間の問題で面倒なので、きっとこちらの会社さんのスタッフにいるだろうという事で自分で郵便を配達していたこともあります。また、日本のお客様への海外発送の郵便物をオーストラリアから送った時は、税関で問題があり送り主の元に戻って来ていました。その時は、郵便局留になっていたので、日本の相手方から「郵便が届かない」と指摘があって初めて自分で発送元の郵便局に問い合わせてみて返送がわかったこともあります。郵便局のおじさんも、返送があった事を伝えるのを忘れてた、とのことでした。

このようなレベルでのカスタマーサービスに慣れているサービスの受け手はアンテナを張り巡らさないとサービスを受け取れない場合があるのです。だから、UberEatsを頼んだ時に届け先を十分以上に伝えようとする努力をして当たり前と思っています。

UberEats 届け先が不明にみる日本のカスタマーサービスの行方

外資系のUberEatsとしては、日本の特異なカスタマーサービスに合わせてまでビジネスを一生懸命行う意識はないのかもしれません。今のところ、UberEats配達員の責任のもとお客様に商品をきちんと届けているのが現状なのかと思っています。

日本は、従業員に対して求めるクオリティと対価が対等でないので、どうしても従業員に皺寄せがやってきます。だからこそ、外資系企業が進出することは良いことだと思います。日本のサービスが低下する危惧はありますが、そのサービスの必要性と対価の整合性を問うべき課題である事をUberEatsの届け先の住所が見えないという状況が物語っているのではないでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました