【Uber Eats配達パートナー 変動制新制度 実態 in 京都】ダイナミックプライシングって報酬増えるのか?

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ウーバーイーツジャパンが2021年3月から福岡市と京都市でウーバーイーツ配送員の報酬制度を変更しました。

3月6日日本経済新聞でも新体系の報酬導入が紹介されていますので、実際に京都で新しい料金制度で1週間ウーバーイーツを体験した結果と考察をシェアいたします。

ウーバーイーツ、基本料にも価格変動制 - 日本経済新聞
料理宅配最大手のウーバーイーツジャパン(東京・港)は3月から需給に応じて配送基本料が変わる「ダイナミックプライシング(DP)」を福岡県と京都府で導入した。配送員を確保するため、注文が多い際の基本報酬を通常よりも引き上げる。料理宅配各社は配達地域を広げており、配達

なお、ウーバーイーツの料金制度の詳細については多くの方が紹介、分析されていますので今回は割愛いたします。今回は、新料金制度が現実どの様な影響があったのかについてお伝えします。

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ウーバーイーツ 新料金 収入減は配達員に打撃か

タイトルの通りですが、ウーバーイーツを新料金体制で1週間働いてみて率直な感想はネガティブな印象と言えます。

京都 福岡 Uber Eats 新制度の変更点

大きく分けて2点の新しい制度が、福岡と京都にて先行導入されました。

  1. 配達詳細情報を事前に提供する
  2. 新しい料金体系

以上、2点です。

(1)配達詳細情報の事前共有 計画的に仕事を管理

1点目の変更は、導入されて配達員は助かる制度です。以前は、仕事を受ける前に商品を受け取ったあとのお届け先が不明でした。よって、非効率な動きになる可能性が常にありました。

例えば、これを最後の仕事として帰宅しようと計画したとしても、また自宅から反対方向の遠くへ行かなければいけないかもしれない。行き先は自分でコントロールすることができませんでした。

新しい制度では、行き先が先にわかるので仕事を受けるかどうかの判断は自分次第です。計画的な動きを実現できます。

しかしながら現実は、ウーバーからの仕事が入ってきた際、その仕事を受けるかどうかは仕事が舞い込んだ瞬間より秒単位でカウントダウンが始まるため、行き先をしっかり調べると言う様な時間的な余裕がありません。地理に相当詳しい方もしくは頭の回転が非常に早い方なら、一瞬で脳内計画が浮かぶのでしょうが、そういったことに慣れてない場合はカウントダウンというプレッシャーに負けてお届け先を調べることなく仕事の受注をしてしまうかもしれません。

結局は、私としては無駄のない計画的な動きよりフットワークの軽さを重視しているので、新しい制度の恩恵を使いこなす必要性も感じずに今まで通りに仕事を請け負っています。計画的に運行することが好きなタイプの方にはとても便利な機能が導入されたといえます。

ウーバーイーツによれば、配達先が気に入らないので仕事をキャンセルしても配達員の評価には影響しないということです。

(2)新しい料金体制

問題はこの新しい料金体制です。

影響があるとみられる新制度がこちらです。

  • 通常の目安よりも交通状況が混雑している場合
  • 通常の目安よりも商品受け取り場所での待ち時間が長い場合
  • 配達パートナーの数が少なく通常よりも配達の需要が高い場合

以上、3つの場合に基本料金に加えて配達調整金額が加算されることがあります

とのこと。

問題は、赤字の部分であるでしょう。

通常という概念が不確かであり、そしてその状況に合致したとしてもそれが確約ではないという書き方にビジネスを行う上でのフェアさを欠いてしまう制度を導入したという印象を与えますね。

新制度で京都でウーバーイーツ配達をやってみた感想

新しい制度の連絡が入ったのは2月24日(水)で新制度が開始されたのは3月1日(月)からでした。

会社員のように決まった曜日、時間帯で、働いていたわけではないので一概に比較はできませんが、過去の記録と比べて同じ一つの仕事量(時間と距離)を働いたとして3割減の報酬と言えます。

配達(お店まで受け取りに行く距離+お店からお客様へお届けする距離)距離と時間に関係なくほぼ一律の報酬となっています。1.4倍などのブーストがついたとしてもベース額が減少しているのもあり、1回の仕事に対して過去の報酬程のリターンがありません。

自転車での配達のため、「交通渋滞」がどの様に自身に関係あるのか不透明なため、現時点ではその恩恵はゼロです。また、「待ち時間」に関しても実際に待ち時間が長かった仕事でもその恩恵を受けてはいませんので、ここで通常という言葉の曖昧さが感じられます。

悪条件の新体制 狙いと今後

先に紹介した日経新聞の記事などでは、どこかポジティブな新制度導入という印象がありますが、すでに分析されて劣悪な制度の指摘をされてる方がいらっしゃる様に過去1週間の直接取り分での収入減はいただけないと思います。

2月に関して言えば、実は配達員の人数過多だった印象を実は私は感じていました。春休みに入った大学生の配達員が増えたなど色々な要因があったかもしれませんが、仕事量に対するスタッフ人数のバランスが悪かったのではないでしょうか。

それに加え、お客様のオーダー数が単純に鈍った可能性もありますが、1月に比べ2月は仕事の入りがとても悪かったのです。

しかしながら、この新制度が始まった3月最初の1週間は仕事が入ってくるペースが上がりましたので、こなすことができる仕事の件数が上がりました。そのことによって、結果的には件数が増加したことにより1日の収入がなんとか以前と同じペースで確保できる状態だったのです。

人を育てるという感覚がない外資系企業としての判断なのかもしれません。需要と供給のバランスを考えた利益追求のためには、スタッフへのリターンが減ることにより人が離れたとしても仕方なく、また需要が増加すれば新しいスタッフを囲い込む方法を行う可能性があるのがウーバーイーツです。

取り分の減少により多くの配達員がウーバーイーツを離れる可能性が高いです。それこそが、ウーバーイーツジャパンの狙いの可能性があります。そして、また配達員の数が必要になったときに別の手を打ってくるのではないでしょうか。

ただ、同じ仕事量に対して結果的に報酬が減るという事実を、あたかもポジティブな制度の様に伝える姿勢は企業としては信頼を失いかねません。配達員パートナーがいるからこそ成り立っているビジネスであり、そこへの感謝の欠落や蔑ろにする姿勢は、特に日本ではネガティブに働く可能性も考えられますので、今後のウーバーイーツジャパンがどの様に日本でビジネス展開をしていくのかの動向は目が離せません。

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